重大事実の公表まであと一週間ほどかかるので、その前に1本記事を入れておこう。高解像度のデータで見ると、それまでもやもやしていた所がはっきり見え、それが明確な事実を物語っている事がいくつも明らかになっている。今回はその1つを紹介する。
●横から当たってもバス前面に傷が付くバスの前面は平坦ではない。ほぼ真横からの写真を見ると、前へかなり湾曲しているのがわかる(上写真のA)。この形状から、
白バイが真横から衝突してもバスの前面に傷が付いて不思議ではないと言えるのだ。
なにせ、衝突の衝撃でかなりの部品が飛び散っているのである。左側のバンパー/サイレン・アッセンブリーが、白バイの車体を飛び越えて右側にまで飛んでいる。衝突の衝撃で白バイの破片や乗員の体がバス前面に当たって何の不思議でもない。
バス前面に凹みがあるからといって、それがバスがまっすぐに前方の物に突き当たったことにはならない。バスを側面から見ると、前面ではなく横にも同じ高さの凹痕が見える(上写真のB)。横から丸みがある角に当たった物が前へ滑っていくとバスの前面に凹痕を生じさせたように見えるわけだ。

原審の段階から、警察や地元紙が「バス前面の凹み=バスの前面で白バイをはねた」という事実無根の刷り込みを展開したから、片多康という知識が偏った人間が「うん、そうだね」と深く考えずに同意してしまったのである。
●白バイのグリップエンドは金属製高解像度データでよく見えるようになったが、事故を起こした白バイのグリップエンドは金属製である(上写真のC)。オートバイのグリップ端はゴム製ばかりではなく、金属の「おもり」が付けられる車種がある。何で軽量化に反する「おもり」を付けるかというと、手で持つハンドルに出やすい不快な振動の共震点をずらすためである。ちなみに、白バイのハンドルはノーマル車より幅広く高い「大アップハンドル」が標準で採用される。白バイを大きくリッパに見せかけて周囲を威圧するためのデザインである(まるでどっかの国のような価値観なんだ)。セパハンなんかを付けて前傾姿勢の猫背で乗る白バイではバカにされると思っているらしい。納税者としては、くだらん理由の外見にこだわるのではなくて、正直で率直で誠実な白バイを望んでいるのだが(笑)。
●認定された事故状況では異なる傷になるこの金属のグリップエンドがバスの前面に当たると、どんな傷が付くか想像できるだろう。グリップエンドは、先端部が安全のため丸められた形状にされており、平面と接すればごく狭い面積での接触(点接触)になる。そのグリップエンドが16.6 m/s(60 km/h)で進んでいるところにバスが横から2.8 m/s(10 km/h)で第一接触したら細い線状の深い条痕になるのは間違いない。両車の速度差は6倍もあるというのだから。
これを1/100秒でどれだけ動くか考えれば分かりやすい。グリップエンドが16.6 cm横に動く間にバスが2.8 cm押し込むことになる。さらに言えば、
バスが白バイのグリップエンドを1 cm押し込む間に、そのグリップエンドは約6 cmも横に動くのである。スジ状の傷になることは容易に想像がつくだろう。
写真に写っているバス前面の凹痕は
塗装面の傷がない。これは、ある程度柔軟性がある物体が広い面積で当たっていることを示している。金属棒の先端に相当する白バイのグリップエンドが点接触した形跡がない、と断言できるのである。
●状況が矛盾する不可能な衝突ストーリー県警はご丁寧に白バイを持ってきてバス前面の凹痕と高さが合うだろうと自信満々に写真を撮っている(下の写真)。白バイのハンドルグリップの高さバス前面の青いボディの上端と黒い部分の境界付近のようである。メジャーの120 cm付近の高さの黒い痕跡(上写真のD)が白バイのグリップが当たった所と示しているようだ。しかし、グリップエンドはラバーではなく
金属製だから黒い痕跡が付くはずがない。まったくインチキ極まりないウソの主張なのである。
さらに、凹痕がハンドルと同じ高さというと、白バイが直立した姿勢で横からはね飛ばされたことになる。一方で、科捜研は白バイが「転倒または転倒寸前の姿勢」でバスと衝突し、さらに押し込まれたために「レ」の字状の擦過痕が路面に付いたとしている。県警の主張は
白バイの衝突姿勢がまったく矛盾するのである。
そもそも、バス前面のこの位置にグリップエンドが接触したら、白バイの前輪はこれより1 mほど前方へ抜けていなければならない。そうすると白バイの前輪でバスのバンパーを押し込むことは不可能になる。下の写真で、モデルの白バイがハンドルを少し右に切っているのは前輪が先にバスに当たるからだ。白バイの前輪がバスに当たった時点で白バイのハンドルがバスの前面に第一接触するのは不可能ということだ。
状況が明らかなので慣性の話は省略するが、どう考えてもバスの前面で白バイのハンドルグリップを突き飛ばしたという衝突ストーリーは成立しないのである。
こちらでもバスの凹痕と衝突ストーリーの矛盾点を指摘しているので参考にしてほしい。
→
不審な点を整理してみる:その2(OZISANの雑記帳II)●写真でさらに事実が発覚さて、最後におまけになるが、状況証拠を提示しよう。ハンドル高さを合わせている白バイだが、その右バンパーの先端部を拡大してみると、削れた傷が付いているのが見える(下写真のE )。

これは、白バイを転がした傷というより、コーナリング中のにバンパーが接地して削れた傷のように見える。別の白バイにも同じ場所に傷が付いていることに注目すべきである。白バイが無謀運転をしていた証拠であるのだが、まあそれは不問にしよう(笑)
白バイが引きずられた証拠とされたバンパーの傷だが、これは事故前から傷が付いていた可能性があるということで、
白バイがバスに引きずられた証拠という話が信用できなくなるのである。みんなも町で白バイを見かけたらバンパーの傷をチェックしよう。などと書くと、全国一斉に白バイのバンパーが交換されるかもしれないのだが(笑)
まあ、今回の記事も軽いジャブのようなもの。クロスカウンターパンチをお見舞いするのは、来週末(予定)のお楽しみということで。