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唖然 当事者不在の無効判決(愛媛白バイ事件)

もう一つの白バイ事件である愛媛白バイ事件国賠控訴審、5月10日に高松高裁で判決が出された(金馬健二裁判長・安達玄裁判官・田中一隆裁判官)。内容は控訴棄却という、またもや首をかしげるような内容の判決文。これは不当判決、いや無効判決と言っていい。原告にしてみれば、手続き上の問題より判決内容に納得できないのは当然である。ぶつけてきた車両の修理代金を不当に請求してくるのは「当たり屋」なのである。そういう恥知らずな行為を追認した司法も共犯と言っていいだろう。

●原告入廷せず判決言い渡し
この裁判は、なんと原告と弁護士が入廷していないのに裁判官が判決を言い渡す、という珍事が起きて世間の注目を浴びた。
高松高裁、原告入廷せず判決/確認怠り謝罪
>高松高裁によると、法廷では同時刻に5件の判決を予定。白バイ事故の訴訟は5件目だったため、
>同高裁の男性職員が、男性と弁護人に法廷の外の廊下で待つよう指示。4件目の判決宣告後、
>職員は2人に声を掛けたが、入廷の確認をしていなかった。

単なる連絡不十分だったというより、いくつもの判決を一気読みするような裁判の流れ作業ゆえに「あっ、いけね」が起きたのだろう。こういう流れ作業で案件を処理する裁判官が、きちんと証拠調べを行ったのか怪しいものである。

判決文にしても当事者名を書き間違えていたらしい。こんなんじゃ、事務効率化のためにマスター判決文があって、日付と事件名当事者名を上書きすれば「一丁上がり!」てなインスタント判決文じゃないのか?と疑ったりする。いずれにしても真剣に取り組んだとは思えない判決であることは間違いない。しかも、原告と弁護士が不在の法廷で判決を言い渡すなどは論外である。

当事者不在の判決は無効であるといっていい。

●珍奇な法則に毒されている司法
LMさんがアップしてくれた判決文(その3)をざっと読んでアレレ?と感じる所があった。
>証拠(乙8の1、乙51)によれば、 1人乗りのオートバイ(重量185キログラム)を排気量1800cc級の
>乗用車の側面(前ドア位置)に時速50キロメートルで衝突させた実験において〜

この部分から伺えるが、乗用車とオートバイ(車重から判断すると400ccぐらい?)の衝突実験(側突実験)の資料が提出されたのだろう。ほぼ平面である乗用車側面に直角に当たる事例を、二輪同士が当たる事故に当てはめている。これは、いくらなんでも無謀だろう。二輪の場合は左右に倒れやすいため、衝突角度によって被害状況が大きく異なるケースが多い。

前輪に斜めから衝撃を受けたらハンドルは瞬間的に切れ込んでしまう。白バイに当てられたスクータのステアリングステムが折れているが、スクータの前輪がほぼ直角に突き当たらないと、このような折損にならないだろう。いずれにせよ、乗用車の側面に直角に当たるような単純な事例ではない。にもかかわらず、まるで関係ない側突実験を認めた判決なぞとても信用できる内容とは言えない。

土佐弁で言えば 「Thatした」判決文なのである。

●誤審の原因になる過度な信頼
複雑な物理現象を文系の裁判官が判断できる訳がないことを知って、上記のような「まがい物資料」を裁判に平気で出してくる輩が存在するらしい。事故事例からかけ離れた資料や半世紀も前の書物(技術的には古文書レベル)を引用して「ここに書いている」と、強引に主張してくる輩が存在するらしい。有力とされる人間でも、どう考えても事例に当てはまらなくても、物理的なプロセスを説明できなくても、都合がよいというだけで無謀な引用をしてくる事があるらしい(笑)

こういう無謀な説を展開するのは胡散臭い詐欺師っぽいと、判断する方がきちんと理解していれば問題はない。

ところが、物理現象を理解できないばかりか「まがい物資料」であっても受け入れてしまう裁判官の判断能力が真の問題なのである。また、内容より著名なというだけで信用し、公営または国家というだけでむやみに信頼してしまう裁判官の偏向が誤審の原因になることは言うまでもない。愛媛白バイ事件国賠控訴審判決を見ていると、やはりこの問題が底辺にあるようだ。

●権力特権を拡大解釈した欠陥判決
同じく判決文(その4)には、事故を起こした白バイが速度違反をしていなかった理由として次のように書かれている
>道路交通法41条2項は、速度違反の車両等を取り締まる場合の緊急自動車については、 さらに上記の
>法定最高速度80キロメートル毎時の規制もない旨規定している

ところが、逆提訴してきた白バイ隊員が提出した訴状には「緊急事案現場へ臨場するための緊急走行」と書かれているらしい。

つまり、道交法41条2項には「スピード違反の車両を取り締まる場合は最高速度の規定が適用されない」と書いているのであって「臨場するための緊急走行に高速度の規定が適用されない」とは書いていないのである。日本人なら誰が読んでも「車両等を取り締まる時の緊急自動車が最高速度の制限を受けない例外はスピード違反の車両を取り締まる場合だけ」と読めるはずだ。日本国の法律が成文法であるなら、道交法41条2項は速度違反車を追走して速度を計測するために必要な例外とされたのであって、それ以外の場合においてむやみに速度を出すのは、緊急自動車であっても道交法違反と解されるべきである。

この裁判官らは、白バイ隊員の訴状を見れば例外規定になかった状況でなかった事が分かるはず。それも調べずに、ただ「赤色灯を点灯させてサイレンを鳴らしていたからいいじゃん」てなノリで判決文を書いている。このように、国家権力側の特権を拡大解釈するのは裁判官らに官尊民卑という差別意識があるのか、文章で成り立っていない不文法であると言っているに等しい。とんでもないことである。この警察特権の拡大解釈が警察車両の無謀運転を増長し、市民が交通事故に巻き込まれる一因になっていると考えられる。高知白バイ事件の再審請求において、こんなとんでもない判断がされないように願いたい。

半年ぶりの投稿である。これはサボっていたのではなく、現時点はネット上の活動より実際の活動に集中していたためである。高知白バイ事件の再審請求も大詰めである。書くべき事が山ほどあるが、公開裁判と違って再審請求は非公開審議のため、守秘義務の制約で重要な情報が今は出せない事情がある。何で密室で再審請求を審理する必要があるのか理解しがたい。しかし、いずれ時期が来れば、結果にかかわらず公開するつもりである。当面は、差し障りなさそうな情報をボチボチだそうかと思案中である。


証拠は公共の財産

基本的すぎる話だが、警察から証拠として裁判所に提出された写真は本物の銀塩写真のプリントなのだろうか?という基本的なことを見過ごしそうになっていた。

●検証作業の雑感
高解像度データの検証は予想以上に大変である。大きな目、細かな目を切り替えて、記録の論理性が破綻していないか探す作業を行ってきた。高解像度データだけで比較するだけでなく、証拠写真が提出されてからのあらゆる記録と矛盾点がないかまで検証する。正直いって、疑えばキリがない所もある。様々な角度から検討し、どうにも意味がなさそうな疑惑は切り捨てて、意味がある疑惑に絞り込み、作業が一段落する頃になるともう目が疲れてへろへろ状態である。

出版物を作るとき、校正という作業が必ず行われる。原稿と同じ内容か、間違いがないか確かめる行程である。この行程でよく冗談交じりに言われるのが、目を皿のようにして細かい部分を見ても、目立つ所にあるでっかい文字の誤植(最近はタイプミスとも言うが)を見落としてしまうことが意外にある。少し引いて大局的に眺める目も必要になる。何かを必死で探そうとしても見つからないのに、何気なく眺めているときに気が付くことも多い。脳を緊張状態から解きほぐしてリラックスさせること、平たく言えば気分転換も必要である。

しかし、言うまでもないが再審を始めるか審理している間でないと意味がない。時間には限りがあるのだ。手弁当のボランティアであっても手抜きをするわけにはいかない。全力投球あるのみである。とはいえ、仕事が二重三重に重なって年末年始は休日返上になりそうである。

●見えない光学情報がネガに隠されている
ネガからデジタル化された画像は拡大・縮小できるだけではない。重ね合わせたり回転させたり明るくしたり暗くしたり、自由自在に変化させて検討できる。中にはデジタル画像でないと分からない新発見もあった。何も写っていないように見える部分でも、画像の特殊処理によって見えなかったものをはっきり見せる可視化処理も可能なのである。三宅教授の足下にも及ばないが、素人なりのやり方であるが、バスが止まっていた証明になるかもしれない痕跡を見つけることができた。これはネガが開示されてはじめてできることだ。

プリント写真で見えなくても重要な光学情報がネガに記録されている。警察の鑑識がよくやるように、見えないところから指紋を検出し、それを証拠としているのと基本的に同じである。銀塩写真で「見えないもの」が真実ではなく、見えるものがすべてでもない、ということだ。将来は、捜査や弁護活動において証拠写真の画像解析が重要になるだろう。このことは非常に重要である。身に覚えがない写真を突きつけられても、隠されている光学情報がないとも限らないし、たいしたことがないような写真でも画像解析で見えることもあるわけだ。

今回の事件のように、証拠写真に疑義がある場合、ネガを高解像度スキャンし、デジタル解析できるように制度化する必要がある。既に鑑識で使うカメラがデジカメ化されつつあり、今以上に捏造の危機にさらされることになる。デジタルデータそのものを改ざんされたら、解析する手だてはない。デジタルデータは裁判所に保全する必要があるのだ。

検察も裁判所もいいかげんに証拠を開示することを真剣に考えてもらいたい。これは世間に開示するという意味ではなく、弁護側にも公平にすべての証拠を開示せよということである。警察や検察は有罪にするために不利になる証拠を隠す習性がある。日本では起訴された事件の有罪率が99.9%と誇ってみせても、検察が証拠を隠していたのでは、かなりの冤罪があるだろうと思われて仕方ないのだ。

今回もいくつかの写真が後から出てきた。言われるまで知らん顔する検察側に対し、裁判官もあきれ顔だと思いたいのがさてどうだろうか?このような証拠隠し問題について、NHKの報道番組、クローズアップ現代で「証拠は誰のものか」というテーマが放送された。この番組をよく見て考えてもらいたい。
クローズアップ現代

この番組で言っているように、税金を使った捜査で集めた証拠は警察・検察・裁判所のものではない。税金を納めている国民の共有財産である。司法や捜査関係者は意識を全面的に変えてもらいたい。

●年末で思い出すインク汚れの写真
いつの間にか年末を迎えた。今年は3.11など激動の年だったので、めでたい年ではないが年賀状のシーズンである。年賀状は自分の家でプリントする方も多いだろう。デジカメで撮影したデータをPCから出力したりして誰でも簡単に写真を作れる時代になった。監視委員長は、出始めの頃からカラーインクジェットプリンターを何台も使っている。

最近のプリンターは全然汚れを気にする必要がないほど性能がいい。しかし、ちょっと前の世代、2000年代前半以前の古いインクジェットプリンターでは、プリンター内部にインクが付着するのが当たり前の感があった。プリンターの紙を送る部分にインクが付着すると、何枚もの紙にインクが付いて汚れたものである。これは、大体同じ場所にインクが付く。また、紙の裏面にも汚いインク汚れが付くことがある。凝った年賀状を作っても、半数以上がインク汚れになってガッカリしたことがある。はて、何を言いたいのか(笑)
http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/41032897.html
http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/34124073.html
最近は青いインクを「シアン・インク」と呼ぶらしいが、まさか.....。

さて、年明けから専門家による証拠写真の解析があるらしいが、進展していないようである。解析する方法がなかなか決まらないという。ネガやプリント写真は裁判所が管理しているため、容易に持ち出せないらしい。ちゃんとした解析するためには、設備が整った場所に証拠品を持って行く必要があるが「弁護側がどんな改ざんをするかわからんぞ」と検察が逆噴射しているのだろうか。機材持ち込みにすると大した解析ができないし、つまらん言いがかりで妨害を企てる組織にも困ったものである。世間からは「改ざんを怪しまれている方がよく言うわな」と言われても仕方ないだろう。

今年は皆様に応援していただいた監視委員会も手弁当で頑張ってきたつもりだ。来年こそ、明るい話が聞けるような、よい年になって欲しいものである。

今年1年のご支援に感謝したい。

事実を隠ぺいするカメラメーカー

●内部告発をしようとしていたCEOの解任劇
さて、今年は聞き捨てならない事件が多い。今最も旬な事件は某カメラメーカーの悪行が暴かれたことであろう。コトの発端は英国人CEOの解任劇から始まる。解任の理由は「社内の秩序を乱す」、「日本風土が理解されなかった」というものだった。この理由を見て不審に思った人もいるだろう。平社員をクビにする理由なら分かるが、世界を相手に商売する大企業のCEOを解任する理由になり得るだろうか?と。

この疑問はやがて氷解した。英国人CEOは不正な経理操作の実態を把握し、内部告発をしようとしていたことが明らかになったからだ。不正な経理操作で、バブル後に財テク失敗で負った損失を隠す「飛ばし」が行われていたのである。このために役員会が結託してCEOを解任したというわけだが、これには驚くほかない。

●事実の隠ぺいは信頼を失うだけ
英国人CEOの話はおそらく真実であろう。長いものに巻かれず、不正を不正として告発するのが当たり前というものだ。ところが、毅然とした姿勢の本音でやられると困る連中が必ず存在する。これの手合いは、圧力をかけたり、どうでもいい理由をでっち上げて真実がリークしないようにブロックする行動に出る。あるいは圧力をかけられたら簡単に巻かれてしまう。これが、日本の企業風土というものではないか?

欧米社会は基本的に契約社会である。契約や約束で信頼関係が築かれており、日本のように空気を読むとか腹芸となどといういう独特の意思疎通手段は通用しない。欧米企業の潔癖さと比べれば、日本企業はまだまだ泥くさい浪花節が通用する企業が多そうである。

自動車企業のリコール隠し(2004年)や湯沸し器死亡事故(2006年)などでは、製造メーカーが事実を隠ぺいすることで人の生命を脅かすことになった。そういう社会的な責任を放棄し、自社の体面や責任逃れに終始すれば信頼を失い社会的に糾弾されるのは当然である。一方で、石油温風機の不具合を積極的に公表し、20年近く前の製品まで探して買い取り回収に努めたメーカーの姿勢が高く評価をされた。不具合を出しても正しく行動すればかえって信頼されるが、逆に事実を隠ぺいしたり、ねじ曲げようとすれば厳しく糾弾されるのは世の東西を問わず共通なのである。

●内部告発を保護する公益通報者保護法
理想であるとしたのは、社内の不正を知った従業員が内部告発するのが当たり前になることであるが、全然そのレベルに到達していない。内部告発者が企業から不当な扱いを受けないよう保護する「公益通報者保護法」なるものがあるのだが。

この法律が施行された後でも企業が告発者に対して制裁・報復した例がある。公益通報者であるCEOが解任された某カメラメーカーでは、同社コンプライアンスヘルプライン室へ通報したら畑違いの部署へ異動させられたという。これには驚くほかない。何のために通報先を社内に設けたのだろうか?マスコミに通報されないように、おとりの通報先を企業内に設けているとしか思えない。役所も放置することがあり信頼できそうもない。通報するなら社外のマスコミか弁護士会にすべきであろう。

内部告発は組織に対する裏切りではなく、組織を守ろうとする行為なのである。このような意識に変えることが企業内でも社会でも必要になると思う。

●企業コンプライアンスはイメージ作りの一環
某カメラメーカーのHPを見ると「法令順守はもとより、高い倫理観をもってグローバルな企業活動に取り組みます」などと、たいそうごリッパな能書きが並んでいる。

また、不正な「飛ばし」で経理操作を行っていた某カメラメーカーは、情報開示について「正しい理解と信頼を得るために情報開示方針を定め、企業情報を公正かつ適時適切に開示しています」などと実態とかけ離れた「きれい事」を並べているのである。

どのメーカーのHPをみても、この会社と同様に社会的責任を果たすなどと書いているが、果たしてどれだけ信用できるか疑わしいものである。HPに他人の言葉でご立派な能書き書いただけで信用されるほど甘くない。信用されるには、解任された英国人CEOのように、正義感を持って毅然とした行動が実際にできなければならない。しかし、某カメラメーカーは暴力団にカネが流れていたとまで報道されている。信頼回復は容易ではないだろう。

3年間も高知白バイ事件を見つめてきて、公的機関でも私企業でもウソや隠ぺい工作がまかり通り、建前と実態は大違いであると最近何度も思い知らされた。このことからも日本はまだまだ洗練された社会にはほど遠いと感じる。各社横並びの企業コンプライアンスなんて所詮イメージ作りの一環でしかないのだろう。

高知県警にタイムマシンがあった?!

ついに高知県警のネガ捏造の証拠が出た。6本あるネガのうち1本が事故から3年以上も後の2009年6月17日に製造されたフィルムであるという驚くべき事が分かった。もちろんフィルムの製造日はメーカーで確認されており、書面で正式に弁護士会に回答されている。なぜ、2009年6月17日に作られたフィルムに2006年3月3日の画像が撮されているのか?過去に行かないかぎり撮影は不可能だが、高知県警にタイムマシンがあるのか?納得できるように説明してもらいたいものである。

●フィルムには製造番号と品質保証コードがある
問題のネガの製造番号(A)と品質保証コード(B)

フィルムには品質を保証するために製造ロットが記号で記録されている。製造ロットには製造番号と品質保証コードという2種類がある。製造番号は、マニアの間で「乳剤番号」と呼ばれているようだ。メーカーは、このコードで製造日まで管理しているのである。

フジフィルムの技術資料

7月4日に高知地裁でネガを確認したとき、きっちりネガを撮影して製造番号と品質保証コードを記録してある。この製造ロットでメーカーに問い合わせたら以下の回答が寄せられ、フィルムの製造日からとんでもない事が発覚したというわけである。

●製造事情の「落とし穴」にはまった県警
フジフィルムから回答があったフィルム別の製造日は以下のとおり。
No.製造
番号
品質保証
コード
製造年月日
1回目(9/26)
製造年月日
2回目(9/29)
備考
1S356BC5L32004年11月2004年12月5日24枚撮り
2S426B8KG22005年7月~9月2005年8月20日24枚撮り
3S436C6N942005年6月~9月2005年6月23日12枚撮り
4S456B9H142005年9月~12月2005年9月19日24枚撮り
5S456B9H142005年9月~12月2005年9月19日24枚撮り
6S296D6H602004年5月2009年6月17日36枚撮り

リストを見て、あれ?と思うのは、問題のネガフィルムの製造番号が他のフィルムより若いことである。若い番号なら製造が古いフィルムと思うだろう。ところが、事情通からの情報によると、フィルムに乳剤を塗った素材を冷凍保存しておき、必要なときに解凍して焼き付けなどの行程を経て正式に製造されるらしい。2000年以降、急激にフィルム需要が減ったため、このような素材を「作りだめ」しておく製造行程になったという。

したがって、乳剤を作ったときから実際にフィルムが製造されるまで数年のギャップが生じることがある。実際に、No.6ネガについては製造番号が古いが品質保証コードは最も後の番号のようである。県警は製造番号が若いから安心して使ったのだろうが、本当の製造日はずっと後だったという「落とし穴」があった訳だ。

●公表した日付を訂正
弁護士法第23条の2の規定に基づき、生田弁護士が9月15日付けでフジフィルムにフィルムの製造日を照会したという。この書面には事件の案件内容「平成18年3月3日以降に製造されたフィルムで実写のフィルムとはいえないものであるかを明らかにする必要があるため」が明記されている。もちろん、照会したのは憶測ではなく、信頼できるルートから「製造日がずっと後の日付のフィルムがある」という情報があったからである。

フジフィルム法務部が弁護士会を通して送ってきた9月26日付けの書面は、上表のように、事前に入手した情報と異なる日付が書かれていた。この書面が届いた数日後、弁護士事務所にフジフィルム側から「日付が間違っていたので訂正した書類を送る」という内容の電話があったという。修正された回答書(9月29日付け)は、最初に信頼できるルートから得た製造日情報とぴったり一致する内容であった。No.6ネガの最初の日付情報は、S29という製造番号の日付と品質保証コードの日付をメーカーが取り違えたのかもしれない。いずれにしても、このルートの信頼性が証明されたわけだ。照会目的が明確に書かれた照会状に対して、事前情報どおりの結果がもたらされたことは大きな成果である。

●捜査機関からの圧力が心配
しかし、万事めでたしと喜ぶのは早いかもしれない。この情報は現時点での最新情報であるが、捜査機関の信頼を根底から覆す不都合な事実を突きつけられたら、権力側が巻き返しに出るてくるのではないかと心配する人がいる。

不祥事があっただけでは不祥事ではない。これがマスコミに騒がれて初めて不祥事になる。

こういう不遜な価値観を持っている捜査機関は、マスコミに取材されることを「マスコミが騒ぐ」と表現するらしい。他では使われない業界隠語のようなものであろう。ともかく、マスコミが動き始めると、捜査機関の上の方から企業の上層部に圧力をかけてこないとも限らない。実際に、何やらきな臭い動きもあるようだ。

フジフィルムが本当に企業コンプライアンス(法令、各種規則、 社会的規範などを守る精神)を大切にする企業なら、正しい情報を提供するはずである。最初の誤りを2回目に正しい情報へと訂正しているフジフィルムだからおかしな事をしないと信じたい。客相の説明内容を法規部が覆したどこかのバスメーカーのように、長いものに巻かれて事実をねじ曲げるような姿勢では、企業としての信頼性を失うことになるだろう。警察にフィルムを納品するのもあとわずかである。目先の利益と長い目で見た利益とどちらが大切か言うまでもないことである。この事実がねじ曲げられないように祈るのみである。

●フライデーが報道してくれる
最後になったが、この情報は10月14日(金)発売のフライデーで報道されるらしい。ついにマスコミに騒がれた、ということは不祥事になったのである。
FRIDAY(フライデー

この原稿を書いている時点で詳しい内容は分からないが、ネガの画像解析に協力してくれている千葉大学名誉教授の三宅氏のコメントもあるらしい。三宅氏という心強い助っ人を得て捏造の事実が明かされるだろう。捏造を立証する証拠はネガの日付だけではない。いずれ地道な努力が報われる日が来るであろう。これほどいかがわしい証拠はないのである。

ここに書いていない詳しい情報がフライデーに書かれていると思う。気になる方はぜひご覧いただきたい。


追加記事:
こちらにも関連記事があります。

驚愕の事実!ネガまでも捏造 >土佐警察署に至っては取材に逆ギレしたとの噂
すっぱ抜かれたネガの製造年月日
もう観念し、諦めたらいい ~証拠捏造は犯罪ですから

バス前面の傷もでっちあげ

重大事実の公表まであと一週間ほどかかるので、その前に1本記事を入れておこう。高解像度のデータで見ると、それまでもやもやしていた所がはっきり見え、それが明確な事実を物語っている事がいくつも明らかになっている。今回はその1つを紹介する。

●横から当たってもバス前面に傷が付く
バスの前面は平坦ではない。ほぼ真横からの写真を見ると、前へかなり湾曲しているのがわかる(上写真のA)。この形状から、白バイが真横から衝突してもバスの前面に傷が付いて不思議ではないと言えるのだ。

なにせ、衝突の衝撃でかなりの部品が飛び散っているのである。左側のバンパー/サイレン・アッセンブリーが、白バイの車体を飛び越えて右側にまで飛んでいる。衝突の衝撃で白バイの破片や乗員の体がバス前面に当たって何の不思議でもない。

バス前面に凹みがあるからといって、それがバスがまっすぐに前方の物に突き当たったことにはならない。バスを側面から見ると、前面ではなく横にも同じ高さの凹痕が見える(上写真のB)。横から丸みがある角に当たった物が前へ滑っていくとバスの前面に凹痕を生じさせたように見えるわけだ。

バス前面傷1

原審の段階から、警察や地元紙が「バス前面の凹み=バスの前面で白バイをはねた」という事実無根の刷り込みを展開したから、片多康という知識が偏った人間が「うん、そうだね」と深く考えずに同意してしまったのである。

●白バイのグリップエンドは金属製
高解像度データでよく見えるようになったが、事故を起こした白バイのグリップエンドは金属製である(上写真のC)。オートバイのグリップ端はゴム製ばかりではなく、金属の「おもり」が付けられる車種がある。何で軽量化に反する「おもり」を付けるかというと、手で持つハンドルに出やすい不快な振動の共震点をずらすためである。ちなみに、白バイのハンドルはノーマル車より幅広く高い「大アップハンドル」が標準で採用される。白バイを大きくリッパに見せかけて周囲を威圧するためのデザインである(まるでどっかの国のような価値観なんだ)。セパハンなんかを付けて前傾姿勢の猫背で乗る白バイではバカにされると思っているらしい。納税者としては、くだらん理由の外見にこだわるのではなくて、正直で率直で誠実な白バイを望んでいるのだが(笑)。

●認定された事故状況では異なる傷になる
この金属のグリップエンドがバスの前面に当たると、どんな傷が付くか想像できるだろう。グリップエンドは、先端部が安全のため丸められた形状にされており、平面と接すればごく狭い面積での接触(点接触)になる。そのグリップエンドが16.6 m/s(60 km/h)で進んでいるところにバスが横から2.8 m/s(10 km/h)で第一接触したら細い線状の深い条痕になるのは間違いない。両車の速度差は6倍もあるというのだから。

これを1/100秒でどれだけ動くか考えれば分かりやすい。グリップエンドが16.6 cm横に動く間にバスが2.8 cm押し込むことになる。さらに言えば、バスが白バイのグリップエンドを1 cm押し込む間に、そのグリップエンドは約6 cmも横に動くのである。スジ状の傷になることは容易に想像がつくだろう。

写真に写っているバス前面の凹痕は塗装面の傷がない。これは、ある程度柔軟性がある物体が広い面積で当たっていることを示している。金属棒の先端に相当する白バイのグリップエンドが点接触した形跡がない、と断言できるのである。

●状況が矛盾する不可能な衝突ストーリー
県警はご丁寧に白バイを持ってきてバス前面の凹痕と高さが合うだろうと自信満々に写真を撮っている(下の写真)。白バイのハンドルグリップの高さバス前面の青いボディの上端と黒い部分の境界付近のようである。メジャーの120 cm付近の高さの黒い痕跡(上写真のD)が白バイのグリップが当たった所と示しているようだ。しかし、グリップエンドはラバーではなく金属製だから黒い痕跡が付くはずがない。まったくインチキ極まりないウソの主張なのである。

さらに、凹痕がハンドルと同じ高さというと、白バイが直立した姿勢で横からはね飛ばされたことになる。一方で、科捜研は白バイが「転倒または転倒寸前の姿勢」でバスと衝突し、さらに押し込まれたために「レ」の字状の擦過痕が路面に付いたとしている。県警の主張は白バイの衝突姿勢がまったく矛盾するのである。

そもそも、バス前面のこの位置にグリップエンドが接触したら、白バイの前輪はこれより1 mほど前方へ抜けていなければならない。そうすると白バイの前輪でバスのバンパーを押し込むことは不可能になる。下の写真で、モデルの白バイがハンドルを少し右に切っているのは前輪が先にバスに当たるからだ。白バイの前輪がバスに当たった時点で白バイのハンドルがバスの前面に第一接触するのは不可能ということだ。

状況が明らかなので慣性の話は省略するが、どう考えてもバスの前面で白バイのハンドルグリップを突き飛ばしたという衝突ストーリーは成立しないのである。

こちらでもバスの凹痕と衝突ストーリーの矛盾点を指摘しているので参考にしてほしい。
不審な点を整理してみる:その2(OZISANの雑記帳II)

●写真でさらに事実が発覚
さて、最後におまけになるが、状況証拠を提示しよう。ハンドル高さを合わせている白バイだが、その右バンパーの先端部を拡大してみると、削れた傷が付いているのが見える(下写真のE )。

バス前面傷2

これは、白バイを転がした傷というより、コーナリング中のにバンパーが接地して削れた傷のように見える。別の白バイにも同じ場所に傷が付いていることに注目すべきである。白バイが無謀運転をしていた証拠であるのだが、まあそれは不問にしよう(笑)

白バイが引きずられた証拠とされたバンパーの傷だが、これは事故前から傷が付いていた可能性があるということで、白バイがバスに引きずられた証拠という話が信用できなくなるのである。みんなも町で白バイを見かけたらバンパーの傷をチェックしよう。などと書くと、全国一斉に白バイのバンパーが交換されるかもしれないのだが(笑)

まあ、今回の記事も軽いジャブのようなもの。クロスカウンターパンチをお見舞いするのは、来週末(予定)のお楽しみということで。

Appendix

国民が司法を審判しよう

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プロフィール

監視委員長

Author:監視委員長
職業:元自動車メーカー社員で、バイクや自動車の取り扱いや技術に詳しいらしい
資格:自動車整備士資格があるらしい
趣味:写真を撮るのが得意らしい
特技:若い頃にバイクのレースに出てたらしい

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